先日、メインブログのサーバーを、ロリポップ!からMixHostに移行しました。
サーバー移行の作業を始めるときは「意外と簡単だ」と思ったのですが、実際にやっていると、面倒なこと、困ったことがあったのでまとめておきます。
サーバー移行の準備
移行前の環境は以下です。
MixHostのヘルプセンターでは、他サーバーからWordpressサイトを移転する方法が3種類紹介されています。
- プラグイン(Duplicator)を利用する
- プラグイン(All-in-One WP Migration)を利用する
- プラグインを利用せず、手動で行う
弊社ではプラグインを使用した移行方法の方がトラブルが少なく、安定した移転作業ができる為、WordPressの他サーバーからの移転方法(Duplicatorを使用)、あるいはWordPressの他サーバーからの移転方法(All-in-One WP Migrationを使用)を推奨しております。
今回、僕はプラグインを利用しない方法を選びました。
MixHostヘルプセンターの、WordPressの他サーバーからの移転方法(プラグイン不使用)を参考に進めていきます。
ロリポップからMixHostへ、プラグイン無しでサーバー移行する方法
MixHostの契約は済んでいるものとして、移行作業のみ説明します。
MixHostについてはこちら(高速レンタルサーバーMixHost(ミックスホスト)の申込方法。30日間の無料体験あり)。
【作業手順】
- ロリポップからWordPressのデータをダウンロードする
- ロリポップからMySQLデータベースをダウンロードする
- MixHostで独自ドメインの設定をする
- MixHostでMySQLデータベースを作成する
- WordPress設定ファイルの編集をする
- MixHostでMySQLデータベースをインポートする
- MixHostにWordPressデータをアップロードする
- 動作確認をする
- ムームードメインでネームサーバー設定を変更する
これを回避するためには、一度SSL化を解除してから移行作業を行い、MixHostでの証明書の発行が完了してから再度SSL化をする必要があります。(詳しくは後述)
1.ロリポップからWordPressのデータをダウンロードする
ロリポップのサーバーから、FTPクライアントソフトを使ってWordPressのデータをダウンロードします。
僕はFileZillaというソフトを使っています→Download FileZilla Client for Windows (64bit)
WordPressデータを、ルートディレクトリ(「/」)ごと、ローカルにダウンロードします。
このダウンロードに、3時間くらいかかりました。定期的にバックアップを取っていたので、それらのバックアップファイルの容量が大きかったです。
過去2回分以外は除外するなど、対策をすべきだったと思います。
2.ロリポップからMySQLデータベースをダウンロードする
ロリポップの管理画面にログインし、左側のメニューから「サーバーの管理・設定」→「データベース」と進みます。
「phpMyAdminを開く」をクリックします。
ユーザ名、パスワードを入力し、サーバの選択して「実行」をクリックします。
phpMyAdminの左側に、データベース名が表示されています。
該当のデータベースを選択して下さい。
該当のデータベースの画面に遷移したら、画面上部の「エクスポート」をクリックします。
画面下部の「実行」ボタンを押して、SQLファイルをダウンロードしてください。
3.MixHostで独自ドメインの設定をする
MixHostのサーバー管理画面(cPanel)にログインします。
「ドメイン」欄にある「アドオン ドメイン」をクリックします。
「アドオンドメインの作成」画面が表示されます。
「新しいドメイン名」に、移行するサイトのドメインを入力します。
このブログのURLはhttps://simplicity-hacks.tokyoなので、この場合は「simplicity-hacks.tokyo」と入力します。
「サブドメイン」と「ドキュメントルート」は自動的に入力されます。
「ドキュメントルート」というのは、ブログのデータを置いておくフォルダの名前です。
分からなければ、なにも変更しなくて良いです。
「ドメインの追加」をクリックし、ドメインを追加します。
4.MixHostでMySQLデータベースを作成する
MixHostのサーバー管理画面(cPanel)で、「データベース」欄にある、「MySQLデータベースウィザード」をクリックします。
手順に従い、データベースを作成します。
データベース名を決めます。
次の画面では、データベースの「ユーザー名」、「パスワード」、「ユーザーの権限」を設定します。
詳しくは、WordPressの他サーバーからの移転方法(プラグイン不使用) | mixhostヘルプセンターを参照して下さい。
5.WordPress設定ファイル(wp-config.php)を編集する
「wp-config.php」というファイルを編集します。
ダウンロードしたWordpressデータのルートディレクトリ(「/」)にあります。
僕はNotepad++というエディタを使っています→Notepad++ Home
以下の、「データベース名」、「ユーザー名」、「パスワード」を、先ほど設定したものに書き換えます。
// ** MySQL 設定 - こちらの情報はホスティング先から入手してください。 ** // /** WordPress のデータベース名 */ define('DB_NAME', 'データベース名'); /** MySQL のユーザー名 */ define('DB_USER', 'ユーザー名'); /** MySQL のパスワード */ define('DB_PASSWORD', 'パスワード'); /** MySQL のホスト名 (ほとんどの場合変更する必要はありません。) */ define('DB_HOST', 'localhost');
6.MixHostでMySQLデータベースをインポートする
MixHostのサーバー管理画面(cPanel)で、「データベース」欄にある、「phpMyAdmin」をクリックします。
phpMyAdminの画面に遷移します。
左側に表示されている、さきほど作ったデータベースを選択します。
画面上部の「インポート」をクリックします。
「ファイルを選択」をクリックして、ダウンロードしたSQLファイルを選択します。
画面下部の「実行」をクリックして、SQLファイルをインポートします。
7.MixHostにWordPressデータをアップロードする
FTPクライアントソフトを使って、ロリポップからダウンロードしたWordpressデータを全て、MixHostのサーバーにアップロードします。
FTPクライアントソフトの設定方法は、FTPソフトの設定方法 | mixhostヘルプセンターを参照して下さい。
基本的には、「/public_html」内にアップロードすれば良いと思います。
僕はここでも数時間かかりました。
Wordpressデータにバックアップファイルが含まれている場合は、ひとまずアップロード対象から除外したほうが良いと思います。
8.動作確認をする
サブドメインを利用して、正常にサイトが表示されるかどうか、確認をします。
動作確認時のサブドメインのURLは、以下の通りとなります。
http://サブドメイン.初期ドメイン/
例えば、サブドメインがexampleで、初期ドメインがtest.mixh.jpである場合は、以下の通りとなります。
http://example.test.mixh.jp/
ただし、この方法だとWordpressの管理画面へのログインはできません。
Wordpressの管理画面へのログインも確認する場合は、hostsファイルの設定を変更して確認して下さい。
9.ムームードメインでネームサーバー設定を変更する
動作確認を終えたら、最後にムームードメインのネームサーバー設定を変更します。
ムームードメインのネームサーバー設定については、こちらの記事(独自ドメインとWordPressで旅ブログを開設するまでの流れ)のネームサーバーの変更(ムームードメイン)という項目で、画像付きで説明していますので、そちらを参照して下さい。
ネームサーバー設定の完了には、最大で72時間ほどかかるようです。
注意点①:SSL対応(https)サイトのサーバー移行には注意が必要
SSL対応(https)をしているサイトの場合、注意が必要です。
サーバー移行作業自体は同じなのですが、そのまま移行すると、MixHostでの証明書発行に時間がかかり、一時的に、「この接続ではプライバシーが保護されません」という警告が表示されます。
これは、ネームサーバー設定が完了するまでは、SSLの証明書が発行されないためです。
そのため、最大で72時間はこの状態が続きます。
僕は何もせず待っていたのですが、その間のアクセス数は半減していました。
この状況を回避するためには、まずロリポップでサーバー移行前にSSL化を解除し、サーバー移行・ネームサーバー設定の完了後に、MixHostで再度SSL化を行う必要があります。
SSL化の解除は、リダイレクトやURLの置換など、面倒な作業を伴うので、判断に迷うところです。
MixHostのSSL証明書が有効になっているかを確認する方法
管理画面(cPanel)の「セキュリティ」欄にある「SSL/TLS」をクリックします。
「SSLサイトを管理します。」をクリックします。
「インストール済み SSL Web サイトの管理」という画面が表示されます。
左側に「」マークがついていれば、SSL証明書が有効になっています。
注意点②:画像など、日本語名のファイルはダウンロード・アップロードエラーになる場合がある
FTPクライアントソフトを使ってWordpressデータをロリポップからダウンロードし、MixHostにアップロードしますが、その際に、画像など日本語名のファイルが文字化けしていてエラーになり、ダウンロード・アップロードがうまくできませんでした。
日本語名のファイルはほとんどなかったので良かったのですが、該当の画像を載せていたページでは貼り直し作業が必要になり、地味に面倒でした。
しかも、キャッシュが効いていたのか、普通に作業しようとすると無効になっている画像が分からないという、さらに面倒な二次災害も起こりました。
さいごに
ロリポップからMixHostへのサーバー移行の手順と注意点を紹介しました。
1つずつの手順は簡単なのですが、Wordpressデータのダウンロード・アップロードに時間がかかったり、思わぬところで手間取ったりしたので、この記事がこれから移行しようとしている人の参考になれば幸いです。
また、自分でやるのが心配な人や、面倒な場合は、MixHostのWordPress移転代行サービスもあります。
1サイト9,980円と、個人ブログにとっては安くないようにも感じられますが、他の業者に比べると破格の安さだそうです。
参考WordPress移転代行をMixHostに依頼したので引っ越し手順まとめ余談ですが、最近MixHostのサポートに質問をする機会がありました。
質問内容がサポート対象外だったのですが、丁寧にできる限りのサポートをして頂きました。
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